カネカの24年3月期第1四半期決算は、売上高は1827億4000万円で前年同期比5・2%減、営業利益は56億300万円で同54・1%減、経常利益は66億7400万円で同54・8%減、四半期純利益は42億4100万円で同59・7%減となった。
マテリアルソリューションユニットの売上高は776億5900万円で同12・7%減、営業利益は55億1300万円で同48・7%減となった。
Vinylsは塩ビ、か性ソーダともに中国経済の低迷やアジア市況の大幅下落の影響を受けた。MODは欧米においてインフレ・高金利が継続するなか、建築用途における需給調整が長引き、低調な出荷になった。非塩ビ向けも低調に推移した。MSは、欧米の建築需要の低迷の影響を受けながらも、1Q後半から回復の兆しがみえている。今後のグローバルな需要増大に対応するため、現在工事中のベルギーでの能力増強に加え、米州での次期能力増強の検討を急いでいる。。
クオリティーオブライフソリューションユニットの売上高は408億7800万円で同9・2%減、営業利益は29億3900万円で同36・1%減となった。Foamのスチレン系発泡樹脂は価格改定によりスプレッドが大幅改善した。発泡ポリオレフィンは、欧州はじめ海外自動車向け需要が回復している。SV全体は大幅な増収増益となった。
E&Iは、大型TV向け液晶パネル用素材の需要は回復してきた。スマートフォン市場の回復が想定以上に遅れており、ポリイミド製品の販売が低調となり、収益回復が遅れている。
ヘルスケアソリューションユニットの売上高は177億4500万円で同6・7%増、営業利益は29億6700万円で同23・1%減となった。
Medicalは、血液浄化器、カテーテルともに国内外で販売が拡大し、業績は堅調に推移している。好調な販売を踏まえ、北海道で建設中の血液浄化器工場に続いてカテーテル生産拠点の新設の検討を急いでいる。また、消化器領域や不整脈領域での新製品の投入を予定している。
通期の連結業績予想は、売上高が8000億円で前期比5・8%増、営業利益が420億円で同18・8%増、経常利益が385億円で同18・8%増、純利益が270億円で同17・3%増を見込んでいる。
2023年08月17日