帝京大学の広田氏が受賞 リバネス研究費ダイセル賞

2023年08月17日

ゴムタイムス社

 ダイセルは8月9日、「第59回リバネス研究費ダイセル賞」の受賞者を採択し、帝京大学板橋キャンパスにおいて2023年6月13日に授与式を行ったと発表した。
 同社ヘルスケアSBUでは、人と環境に優しい化粧品原料の研究開発を進めており、サステナブルやエシカルな原料の製造につながる技術を持つ研究者や、美の指標の定量化につながる技術を持つ研究者との連携を深めるため、2022年12月から公募を開始し、書類、面談による厳選なる審査の結果、研究者を採択した。
 受賞者は広田雅和氏。所属・役職は帝京大学、医療技術学部視能矯正学科講師、研究テーマは、瞳孔反応と眼球運動による個々人が好むファンデーションの伸びを予測する機械学習ソフトウェアの開発となる。
 多くの顧客はファンデーションの選択において、カバー⼒に類似するファンデーションの伸びを購入の重要な指標として捉えている。しかしファンデーションの伸びの好みは顧客の主観に違いがあるため、絶対的な正解が存在しないのが現状である。人は興味関心の高い物を見ると瞳孔や視線、眼球の動きに変化が現れることから、ファンデーションの伸びの好みを「瞳孔反応」、「視線の停留時間」、「固視微動」の三つの情報から推定できると推測した。同研究では市販している化粧品を用い、個々人が好むファンデーションの伸びを推定する機械学習ソフトウェアを開発する。
 採択者へのインタビューの内容などは、リバネス発行の研究者向け雑誌「研究応援」の2023年9月号に掲載予定となる。
 同社は今後、さらに産学連携での研究を深め、化粧品原料の開発を通して人と地球の美に貢献していく。

右、帝京大学 広田氏

右、帝京大学 広田氏

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー