日本ゼオンは8月9日、電池材料事業において環境負荷を考慮した製品群拡大の一環として、セパレータコート用接着スラリー(製品名AFL)新グレードの本格的な展開を開始すると発表した。
同社はリチウムイオン二次電池向け負極バインダー、正極バインダー、セパレータコート用耐熱バインダー、セパレータコート用接着スラリーAFLをグローバルに販売しており、今回の新グレード本格展開によって更にユーザーのニーズに合った製品を提供していく。
AFLはリチウムイオン二次電池のセパレータに接着機能を付与し、電極とセパレータを接着させ、電池の生産性や性能の向上に貢献する材料となる。コーティングセパレータには耐熱層上に接着層を形成する仕様があり、従来は耐熱層と接着層を個々にセパレータへ塗布していた。
今回のAFL新グレードでは、耐熱層と接着層の1液塗布を可能にしたことで、塗布回数減によるさまざまな効果が期待できる。また、同社の AFLはすべてのグレードにおいて水系の製品設計としており、昨今の環境規制の高まりにも適している。
同社グループは、これからも高品質・高機能なリチウムイオン電池用材料の技術開発を通じて、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々のくらし」に貢献していく。
2023年08月17日