横浜ゴムは8月23日、2023年6月に、タイ天然ゴム公社スラタニ支局と共同で、タイの天然ゴム農家に対し、天然ゴムの品質および生産性向上に向けたセミナーイベントを開催したと発表した。
今回のセミナーにはスラタニ地区の50戸の農家が参加。参加者にはタイ天然ゴム公社の知見を活かした肥料を1農家あたり250kg無償提供し、好評を得た。なお、同セミナーイベントの実施は2020年の初開催から数え5回目となる。
同社は2020年1月、同社の「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、タイ天然ゴム公社と天然ゴム農家の経営支援およびサプライチェーンの透明性と健全性を確保するためのトレーサビリティの向上に協力していく覚書を締結した。
セミナーイベントは同覚書に基づき、農家支援の一環として同社の天然ゴム加工会社のY.t. Rubber Co.,Ltd.(ワイ・ティー・ラバー)が立地するスラタニ地区で開催しているもの。また、肥料を提供した農家からは天然ゴム物性や生産性についての追跡調査への協力を得ている。
同社は、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)に創設メンバーとして参画するとともに、2021年9月には従来の「持続可能な天然ゴムの調達方針」を改定し、GPSNRの活動との連携を強めている。
今回のセミナーイベントは同方針に掲げられた「サプライチェーンに関わる方々への支援」を反映したもので、今後も同方針で定めた活動指標に沿った取り組みを実施し公表していく。
また、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に取り組んでおり、その一環として天然ゴムをはじめとしたサステナブルな原料調達に向けた活動を推進している。
2022年12月にはインドネシアの天然ゴムサプライヤーとも覚書を締結し、現地の小規模農家を支援するセミナーイベントを開催した。
同社は2021年度から2023年度までの中期経営計画「YX2023」のサステナビリティ経営において「未来への思いやり」をスローガンに掲げており、事業活動を通じた社会課題への貢献を進めている。
2023年08月24日