日本触媒は8月24日、製品カーボンフットプリント(CFP)を算定するシステムを新たに構築したことを発表した。姫路製造所ならびに川崎製造所で生産する製品について、要望を頂いた顧客に対し、順次、新システムを用いて算定したCFPを提供する。
カーボンニュートラルを実現するためには、個々の企業の取り組みのみならず、サプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)の排出削減を進めていく必要がある。そのためには、サプライチェーン上の各企業が製品単位のGHG排出量であるCFPを算定・共有することが不可欠。幅広い業界へ製品を提供する化学産業は、サプライチェーン全体のGHG排出量削減に寄与する産業として、顧客や金融市場、政府などのさまざまなステークホルダーから、製造する多様な化学製品のCFPの算定・開示への取り組みが求められている。
今回構築した新システムは、従来のライフサイクルアセスメントやCFPの国際規格であるISO規格、GHGプロトコル製品基準に加えて、国内外で新たに公表されているCFP算定・報告に関するガイドラインなどにも準拠した。また、住友化学から提供されている「製品カーボンフットプリント算定ツールCFP-TOMO」を活用し、算定ルールも整理した。
このことにより、CFPを適正かつ効率的に算定することができるようになり、顧客からの要望にタイムリーに対応できるようになった。
同社は、長期ビジョン「TechnoAmenity for the future」において「環境対応への変革」を掲げ、2050年カーボンニュートラル実現に向けて取り組んでいる。今後も、人と社会から必要とされる素材・ソリューションを提供するとともに、顧客の価値向上、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2023年08月29日