デンカは8月25日、社会課題の解決に取り組むデンカの研究・開発製品についての説明会をデンカイノベーションセンター(東京都町田市)で開催した。
説明会では研究開発製品である低誘電有機絶縁材料、医療シュミレーター、バイオスティミュラント、フレキシブル熱電変換モジュール、殻含有プラスチックなどの製品説明が行われた。
説明会冒頭では、戸谷英樹イノベーションセンンター長がデンカイノベーションセンターの概要を説明した。
戸谷センター長はセンターの歴史や概要などを説明し、クロロプレンや特殊混和材などの研究所の技術をベースに生まれた代表的な製品を紹介した。
同センターの研究方針には、「新事業開発テーマの創出と研究開発、将来に繋がる基礎研究を推進する」を掲げており、新事業・新製品の創出、保有コア技術の深耕・基礎研究の推進をしていく。
また、経営計画「Mission2030」の説明では、2030年までに人財・経営価値を高め、スペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素を備えた事業価値創造に集中していく。そして、全事業をスペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素に取り込み「3つ星事業」として進めていくとし、そのための戦略投資として3600億円、研究開発費として1800億円を投入する。
続いて、社会課題の解決に取り組むデンカの研究・開発製品についての説明が行われた。
一つ目の開発品の「スネクトン」は、5G・6Gなど高周波数帯の使用により生じる、通信性能の低下を防ぐために必要な低誘電有機絶縁材料。同材料を電子回路基板の熱硬化性樹脂に充填することで、通信経路における伝送損失を抑えることができるほか、回路基板を構成する銅箔とも接着しやすいという特性を有する素材。3月には有償販売を開始しており、無機材料の低誘電材料の低誘電正接シリカとの連携を強化し、拡販を推進していく。
内視鏡的止血術を学習できるシミュレータ「Medical Rising STAR」は、独自開発の軟性素材を用いて、潰瘍と血管など人の臓器に近いリアルな触感を再現し、実際の内視鏡や治療用具を用いて、初学者から熟練者までトレーニングするこ
2023年09月05日