日本ゼオンは9月1日、子会社である ZeonChemicalsの米国テキサス州にあるテキサス工場で米国初の地産地消をコンセプトにしたリチウムイオン電池用バインダー生産設備(2026年稼働予定)の詳細設計を開始したと発表した。
同工場における水素化ニトリルゴム(HNBR)の量産設備と併せ、グローバル生産拠点の強化により、タイムリーな製品供給体制を構築する。
同社リチウムイオン電池用バインダーは、リチウムイオン電池を構成する負極、正極、機能層(セパレーターコーティング用)、及びシーリング用材料として使用している。
同社は、負極用水性SBR バインダーの供給を1995年に開始し、これまでにリチウムイオン電池の性能向上に貢献する、数多くのバインダー製品を市場に提供してきている。これらは、市場をリードするユニークな製品として、幅広い特許を保有している。
リチウムイオン電池市場は、今後、アジアに続き、欧州、米国での拡大が見込まれており、電池メーカー各社においても地産池消のニーズが高まっている。生産拠点をグローバルに展開することで、世界各拠点から高品位な製品を、タイムリーに供給できる体制を構築する。
昨今の環境規制の高まりを配慮した水系の製品群の拡大を通じて、エネルギー分野へ貢献していく。
2023年09月06日