横浜ゴム、EV専用タイヤ 太陽光発電システムで生産開始

2023年09月07日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは9月6日、新城南工場(愛知県新城市)において8月に正式稼働した自社太陽光発電システムによる電力や、4月から導入している再生可能エネルギー由来の電力(再エネ電力)を使用し、プレミアムEV専用のウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「アドバン・スポーツEV」やその他のハイパフォーマンスタイヤの生産を開始したことを発表した。
 今回正式稼働した太陽光発電システムの出力規模は約1・1MW、年間予測発電量は約1469MWhで、年間で約599トンのCO2排出量を削減できる見込み。なお、本件は「令和3年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(PPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進加速化事業(ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業))」の交付を受けて実施している。
 また、導入した再エネ電力は中部電力ミライズが調達するトラッキング付きFIT非化石証書と再エネ指定の非FIT非化石証書が付与されたもので、使用電力は実質的に100%再生可能エネルギー由来かつCO2排出量ゼロとみなされる。切り替えにより削減できるCO2排出量は年間で約570トンを見込んでいる。
 同社グループは、2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)のサステナビリティ経営において「未来への思いやり」をスローガンに掲げ、事業活動を通じた社会課題への貢献を持続的な企業価値向上に繋げていく活動を推進している。
 カーボンニュートラルの実現に向けては「2050年にCO2排出量ネットゼロ」を目標に掲げている。その一環として、乗用車用ハイパフォーマンスタイヤを生産する主力工場である新城南工場を2030年までにCO2排出量がゼロの「カーボンニュートラルモデル工場」にすることを目指しており、太陽光発電システムや再エネ電力の活用、ボイラー燃料の天然ガスへの転換などを進めている。また、カーボンニュートラルに貢献するタイヤの生産を本格的に開始する。2030年以降は同工場で培ったノウハウを国内外の生産拠点に展開し、2050年までに全生産拠点のカーボンニュートラル化を計画している。

新城南工場に設置した太陽光発電システム

新城南工場に設置した太陽光発電システム

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