ユニチカは9月7日、ヤマハのバイオマス由来樹脂製リコーダーに、植物由来のポリ乳酸(PLA)を原料としたバイオマス素材「テラマック」樹脂が採用されたと発表した。
同社は、植物由来の素材を世界で初めて楽器に採用するなど、地球温暖化防止といった持続可能な社会の実現に向けて、取り組みを進めるヤマハのニーズに応えるべく開発を行った。
同社の持つ樹脂の改質技術を生かした組成開発を行うとともに、コンパウンド技術により、従来使用していたABS樹脂とほぼ同等の耐久性、強度、外観を保ちながら、CO2排出量を削減できる素材の提供を行うことで、木製リコーダーに似た「まろやか」で芯のある音色の実現に貢献した。
今後は、国内外に向けたヤマハの積極的な販売体制をサポートするとともに、開発した素材の他用途での展開を図り、バイオマスプラスチックの普及を進める。
リコーダー向け「テラマック」(TDA-8070M)の特徴は、ABS樹脂と同等の性能、成形性を実現、食品 添加物等の規格基準(厚生省告示第370号)溶出試験に合格、一般のABS樹脂に比べ、CO2排出量約22%削減という点となる。
同社は、ここ数年ますますニーズの高まるバイオマスプラスチックの普及に向け、今回開発したABS樹脂代替「テラマック」をはじめ、「テラマック」全銘柄の販売拡大を推進する。国内のみならず、欧州、北米を中心に海外顧客開拓を進めることで、3年後には売上高3億円を目指す。
2023年09月11日