朝日ラバーは9月12日、独自の表面改質処理によってシリコーンゴム同士を強固に接着させる分子接着接合技術を応用し、2021年より展開している「やわらか保護カバー」に、新たにシリコーンゴムで覆ったオリジナルのRFIDタグ「やわらか保護カバーRFIDタグ」を2種類開発し、ラインナップしたことを発表した。
「やわらか保護カバー」は、電子デバイスなどをシリコーンゴムで覆い中身を保護する筐体の役割を持つ同社独自の製品。保護する製品例としては、物の識別を行うRFIDや温度・照度などを計測するセンサ類、通信モジュールなど様々。
一般的な通信デバイスは樹脂製の筐体を使用している場合が多く、防水性や防塵性を付与させるため、筐体の隙間にパッキンなどを嵌合する構造やラミネート加工により保護を行うが、水やホコリの侵入により通信性能が低下するなど使用環境が限定される課題があった。
「やわらか保護カバー」はシリコーンゴム同士を共有結合させる独自の分子接着接合技術を用いて筐体となるゴムのパーツ同士を接着させているため、接着剤による接着方法に比べ高い防水性や防塵性があり、水や土・泥などがかかる作業環境でも安心して使用することが可能。また、シリコーンゴム製のため落下や振動といった衝撃に強いことに加え、耐候性にも優れており紫外線の強い屋外でも長期間の使用が可能となっている。
通信製品を使用する様々な業界・業種に対しマーケティングを実施し、物流や農業といった屋外の環境で使用される用途やインフラ関連で「やわらか保護カバー」の特長と合致するニーズが多かったことから、「やわらか保護カバーRFIDタグ」を同社オリジナル製品として新たにラインナップする。
「やわらか保護カバーRFIDタグ」は、生産設備を導入し量産体制を整えて、2023年11月から温度センサなしタイプ、温度センサありタイプの順に発売開始予定。
2023年09月13日