リサイクルPBTで高機能品 東レ、サンプル提供開始

2023年10月02日

ゴムタイムス社

 東レは9月29日、以前より、製造工程から出る端材等を解再重合した PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂のケミカルリサイクルに取り組んできたが、このたびガラス繊維強化低反り、耐加水分解対応グレードなどの高機能グレードのラインナップを拡充し、サンプル提供を開始すると発表した。
 バージン原料由来のPBT樹脂と同等レベルの物性を有しており、カーボンフットプリント(CFP)の低減が見込める。また、SGSジャパンによるISO14021、2016に基づく第三者検証も取得している。
 一般的に、樹脂リサイクルでは、異物、異素材の混入や材料の品質劣化が課題となるが、同社は、解再重合からコンパウンドまで一貫した品質管理を行うケミカルリサイクルを実施することにより、バージン材と同等の高品質なリサイクルPBT樹脂の提供が可能となる。
 現在、市場から回収した使用済み製品由来のポストコンシューマーリサイクル(PCR)樹脂を使用したケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルグレードも開発中となる。
 今後、環境配慮型樹脂材料のリサイクルPBT樹脂製品を「Ecouse TORAYCONTM」として展開していく。
 同社は、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」において、「資源が持続可能な形で管理される世界」を、2050年に目指す世界のひとつとしている。今後も、顧客の環境配慮型樹脂のニーズに応えていくことで、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組んでいく。

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