東京大学大学院新領域創成科学研究科の藤本・清水研究室、株式会社ブリヂストンなどの共同研究グループでは、柏の葉スマートシティ内にて、日本初の「公道における走行中給電実証実験」を開始すると発表した。
実証実験は東京大学、柏市、その他関係機関と「柏ITS推進協議会」の枠組みによる「電気自動車への走行中給電技術開発の取り組み」で実施され、公道では初の実証となる。
走行中給電は、道路に送電コイルを埋設し、受電コイルを搭載したEV車両が送電コイル上に差し掛かると磁界が発生し、ワイヤレスで給電される仕組み。10秒充電することで一般的な電気自動車が1キロ走行することが可能となる。
つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅近くの交差点に送電コイルを設置し、2つの受電コイルを搭載したEV車両で実証実験をしていく。
出発式で東京大学の藤本博志教授は「多くの研究者、20社以上の企業が我々のチームに加盟し、一つ一つ技術的課題をクリアしてきた。こうしてスタートラインに立てた事を大変うれしく思う。カーボンニュートラルに向けた実証実験に取り組んでいく」と意気込みを示した。太田和美柏市長は「走行中給電の技術が実用化され、社会実装されることを期待している」と述べた。
今後は実証実験の結果を反映しながら、さらに発展させた走行中給電システムの開発を推進し、早期の実現を目指す。