ゴム薬品は2・7%減収 川口化学の12~8月期

2023年10月05日

ゴムタイムス社

川口化学工業の23年11月期第3四半期連結決算は、売上高は61億7100万円で前年同期比1・4%増、営業利益は2億1600万円で同34・6%減、経常利益は2億800万円で同39・4%減、四半期純利益は1億5800万円で同40・4%減となった。
 化学工業薬品事業の売上高は61億4200万円で同1・4%増、営業利益は1億9300万円で同37・3%減。ゴム薬品部門合計の売上高は33億1000万円で同2・7%減となった。
 ゴム薬品の分野では、国内の工業用品向け製品は半導体不足が緩和され自動車生産が回復基調を示した結果、工業用品向け製品の売上は増加した。医療用ゴム用途製品は、顧客での在庫調整の影響を強く受けたため、販売が減少し、売上は前年同期を大きく下回った。
 タイヤ向け製品は、主力製品の販売数量が減少したが、原料エネルギーコスト上昇分の製品価格への転嫁により、売上は前年同期並みを確保した。合成ゴム向けの売上は前年同期を上回った。
 海外向けは、中国での景気低迷の影響を強く受け、自動車産業向けを中心に販売数量は減少したが、円安の影響に加え、需要が回復し販売が復活した製品もあり売上は増加した。
 樹脂薬品部門合計の売上高は6億6600万円で同19・2%減。樹脂薬品は、同社合成技術を活用し機能性受託製品を受注できた。国内向け海外向けともに、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低迷し、主要製品である重合防止剤の売上は前年同期を下回った。海外向けの電子材料関連向け製品、ナイロン向け主要製品の需要が低迷、売上はいずれも前年同期を下回った。
 中間体部門合計の売上高は9億2800万円で同10・7%増。中間体部門の農薬中間体は、ほとんどの製品の販売が好調に推移し売上は前年同期を大きく上回った。医薬中間体は、主力製品である医療用途脱水縮合剤は年間での販売予定が後半に集中、第3四半期での売上は前年同期を下回ったが、年間を通しては前年を上回る見通しとなっている。
 23年11月期の通期連結業績予想は、当初公表数値からの変更はなく、売上高は90億円で前期比 7・5%増、営業利益は2億5000万円で同14・9%減、経常利益は2億5000万円で同17・4%減、 当期純利益は1億8000万円で同17・8%減を見込んでいる。

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