BASFは10月6日、2-オクチルアクリレート(2-OA)を製造する際の独自プロセスで、14Cバイオベースモノマーのポートフォリオをさらに拡充すると発表した。
この新製品は、ISO 16620に準拠し、トレース可能な14Cバイオベースを73%含有している。
通常の14Cバイオベースの2-OAに加えて、同社はこの新製品を2-OA バイオマスバランス(BMB) ISCC PLUSとして上市した。残りの炭素含有量は ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を受けており、同社のBMB・アプロ ーチを適用することで、同製品の製品カーボンフットプリント(PCF)はさらに低くなっ ている。
ドイツのルートヴィッヒスハーフェンにあるフェアブント拠点(統合生産拠点)で工業規模の生産設備を持つ同社は、2-OAの大量生産において先駆的な役割を担っている。これにより、同社はバイオベースモノマーを原料として世界的に供給できるようになった。
同社の2-OAは、それぞれのバイオベース原料として2ーオクタノールを使用している。このバイオアルコールは、年間を通して確実に入手できる持続可能な非食用原料である、 ひまし油をベースとしている。
バランスのとれた溶解性を持つ2-OA は、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)や n-ブチルアクリレート(BA)などの化石由来モノマーのバイオベース代替品として、接着剤のフォーミュレーションやコーティング用途などで容易に使用することができる。また、この新製品は化石代替品と比べて性能面で優れており、コーティング剤における耐すり傷性の向上を実現し、接着剤においてはせん断抵抗性を示し、耐候性にも優れている。
そのため、2-OA は、標準的な用途にも高性能な用途にも使用できる数少な い14Cバイオベースモノマーのひとつとなっている。
同社の2-OA は高純度であることから、低い揮発性有機化合物(VOC)で安定した質の高さを提供するため、幅広い用途 でモノマーを利用できる。
2023年10月12日