ブリヂストンのソフトロボットハンド 2023年度グッドデザイン賞受賞

2023年10月10日

ゴムタイムス社

 ブリヂストン は10月5日、同社の社内ベンチャーであるソフトロボティクス ベンチャーズが開発したソフトロボットハンドが、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2023年度グッドデザイン賞」を受賞したことを発表した。
 同社において、デザインは創業以来、コーポレートアイデンティティ、同社ロゴ、Bマークの導入などを通じて重要な役割を果たしてきた。2020年からの第三の創業においても、ビジョンとして掲げる「2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向けて、技術、ビジネスモデル、デザインにおけるイノベーションを通じて、新たな社会価値・顧客価値の創造に取り組んでいる。
 同社は、タイヤやホースの開発・生産におけるノウハウを活用したゴム人工筋肉(ラバーアクチュエーター)を用いて、ゴムの力を活かしヒトと協働することができる柔らかいロボットで「安心・安全なヒト・モノの移動と動き」を支えるソフトロボティクス事業に挑戦している。柔軟性、耐衝撃性、軽量・高出力といった特徴を持つゴム人工筋肉を指の部分に適用することで、モノを「いい感じ」につかむことができる「ブリヂストン ソフトロボットハンド「第3の手」」を開発した。
 昨今、AIなどによりロボットの知能が柔軟で賢いものに進化している一方、チューブやボトル、パウチなど様々な形・硬さ・重さのモノを持つ動きは、状況に応じて柔軟に対応できるヒトの手ならではの万能さであり、ロボットに任せることは難しいとされてきた。この課題に対し、「第3の手」は「いい感じ」という新しい価値を提案し、モノをつかむ作業の自動化に貢献する。
 「第3の手」には、ヒトの手でもロボットハンドでもない「新しい存在」として、柔らかなライティングによりどこか意思や生命感を感じる演出をしている。また、ゴム人工筋肉(指)をシリコンカバーで包むことで「思わず触りたくなる、握手したくなる」存在として、ゴム人工筋肉自体のしなやかさに感触としての柔らかさを加えてデザインしている。さらにこの独創的なデザインは、新しい事業をゼロから創り出したいという人財が集結した同社のソフトロボティクス ベンチャーズが目指す「ヒトとロボットが共存・協働する社会の実現」に向けた新たな挑戦を象徴している。
 同社は、今後もソフトロボティクス事業を通じてゴムの力ですべての人の生活を支えることで、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」に掲げる「Empowerment すべての人が自分らしい毎日を歩める社会づくり」にコミットしていく。

ブリヂストンソフトロボットハンド「第3の手」

ブリヂストンソフトロボットハンド「第3の手」

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