積水化学工業は10月10日、同社のグループ会社である積水メディカルの岩手工場が環境省から「自然共生サイト」に認定されたことを発表した。今回の2023年前期が「自然共生サイト」の初回認定であり、同工場は認定を受けた122サイトのうちの1つとなる。
同工場は、十和田八幡平国立公園の岩手山を含む八幡平地域から続く広大な山域の山麓部に位置している豊かな自然に囲まれた工場で、環境に配慮した排水処理システムやCO2削減などを実施し、かけがえのない自然環境との共生を図りながら、高品質な医薬品を製造している。
今回の認定は、同工場敷地内の動植物や湧き水に生息する生き物などを調査した結果、951種の動植物が生育・生息しており、その中でもカモシカ(特別天然記念物)やヤマネ(天然記念物)など22種の希少種が確認されたことと、従業員による落葉広葉樹の継続的な植樹、トウホクサンショウウオやモリアオガエルの産卵場所の整備などの、生物多様性に貢献する環境づくり、自然の循環を活かした持続可能な維持管理が、専門家から高い評価を受けたことによるもの。
同社グループは、生物多様性が保全された地球の実現に貢献するために、環境長期ビジョン「SEKISUI環境サステナブルビジョン2050」に基づき、取り組みを行っている。ステークホルダーとのパートナーシップを強化し、自然環境課題のみならず社会環境課題の解決を意識した活動へと進化し、自然資本だけでなく社会資本へのリターンにも貢献する活動を行い、ネイチャー・ポジティブな地球を実現していきたいと考えている。
2023年10月11日