BASFは10月11日、旭化成のロイカ事業部にバイオマスバランス・アプローチによるテトラヒドロフラン(THF BMB)を供給することになったと発表した。
旭化成は、同社のTHF BMBを使用してロイカブランドのもと、サステナブルなマスバランスグレードのプレミアムストレッチファイバーを生産する。
今回の提携は、旭化成のユーザーによる新しいサステナブルなアパレルコレクションの立ち上げをサポートすることを目的としている。
ロイカは MB(マスバランス アプローチ)ストレッチファイバーを同社の多くの製品にオプションとして供給していく。同ブランドはMBストレッチファイバーで市場に進出予定であり、すでに複数のアパレルメーカーと協議を開始している。
同社のTHF BMBは、既存製品と比較して製品カーボンフットプリント(PCF)が大幅に削減していることが評価されている。フェアブント(統合生産拠点)での製造で使用する一定量の化石原料を再生可能原料に置き換えることによって実現している。
旭化成は、同社のTHF BMBの使用により、同社の既存製品と比べてCO2排出量を約 25%削減することができる。また、同社独自のマスバランス方式と再生可能エネルギーを生産に導入することで、旭化成は製品のCO2排出量をさらに約25%削減し、CO2排出量を既存製品よりもトータルで約50%削減することを目指す。
同社のTHF BMBは、大規模な投資や製品フォーミュレーションの変更を必要としないドロップイン・ソリューションであり、従来の製品と同一の品質と特性を保持できる。
THFはエーテルのような臭いを持つ無色の水混和性の液体。この場合、THFはポリテトラヒドロフラン(PolyTHF)の製造に使用し、高弾性のスパンデックスやエラスタン繊維の原料になる。
さらにTHFは、有機物質に対して中間的な極性を持つ有機溶媒として機能し、様々な合成の反応溶媒や出発物質として使用する。
2023年10月13日