豊田合成は10月12日、長期環境目標である「2050年までのサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル実現」に向け、物流におけるCO2削減の取り組みとして、グループ会社であるTGロジスティクスにおいて、トラックの軽油の代替燃料である「リニューアブルディーゼル燃料」(RD燃料)の有効性を確認する実証実験に参加したことを発表した。
RD燃料は廃食用油などから製造され、石油由来の燃料と比べてCO2排出を9割削減できる。使用時に排出されるCO2は、食用油などの原料の植物が成長する際に吸収した分だけで、大気中のCO2総量は増えない上に、車両や給油設備を変更せず導入できるため、輸送分野での更なる利用拡大が期待されている。
今回、TGロジスティクスでは国内でRD輸送や給油などのサプライチェーンを構築している伊藤忠エネクスと協業した実証実験用に、既存トラック(軽油車)の1台をRD燃料専用として使用を開始した。同車両は一宮市と名古屋港の2つの物流センター間を繋ぐルートを約3000キロ/月走行し、CO2削減量は約26トン/年に相当する。
TGロジスティクスでは、現在55台のトラックを保有しており、今回の実証実験の結果を踏まえて本格的な導入を検討する。今後も同社グループは、仕入先様などとも提携し、2050年までのカーボンニュートラルへの取り組みを推進していく。
2023年10月13日