旭化成は10月13日、100%子会社の旭化成パックスに関して容器事業の事業譲渡の完了、フィルム事業の譲渡契約の締結、会社清算の決定を発表した。
容器事業の譲渡については、2023年10月1日付で、同容器事業をアァルピィ東プラに譲渡し、同日付で、旭化成パックスの本社を移転した。また、同容器事業に係る小野工場も2023年9月末に操業を停止している。
フィルム事業の譲渡については、同フィルム事業を会社分割(新設分割)し、住友ベークライトに対し、その株式の90%を譲渡することなどを内容とする最終契約を2023年9月29日付で締結した。
今回のスキームでは、同フィルム事業に関する権利義務を、2024年4月1日(予定)を効力発生日として、会社分割(新設分割)により子会社に承継させ、効力発生日と同日付で、その全株式を同社に現物配当し、同社より住友ベークライトに対し、その株式の90%を譲渡する。
同フィルム事業および同容器事業の譲渡に伴い、旭化成パックスの会社清算を決定している。ただし、清算時期は小野工場の撤収が完了次第となる。
旭化成パックスは、1963年に設立されてから長年にわたって、食品・医薬品などの包装用ラミネートフィルムおよび飲料・食品用プラスチック成形容器の製造・販売を手がけてきた。
一方で、今後当該事業を一層成長させるためには、同容器事業・同フィルム事業のそれぞれの領域において、高い技術力や市場での高いプレゼンスを有しているアァルピィ東プラと住友ベークライトに、事業を託すことが最善との結論に至った。
なお、同件による業績への影響は軽微としている。
2023年10月16日