住友ゴム、国内メーカー初 RFID搭載市販タイヤ発売

2023年10月16日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は10月13日、10月から国内メーカー初のタイヤ個体識別が可能となるRFID(Radio Frequency Identification)搭載市販タイヤを発売すると発表した。対象商品はEV路線バス向けリブタイヤダンロップ「e.エナセーブSP148」およびタクシー用オールシーズンタイヤ ダンロップ「オールシーズンマックスAS1 forタクシー」。
 RFIDは、品質保証・クレーム対応・模倣品排除などのトレーサビリティを目的に、従来バーコードやQRコードを用いて行っていた個体識別を、電波を用いた無線通信技術によって確認する技術。同社は、2023年1月にRFIDを活用したタイヤトレーサビリティーの業界標準を策定する国際団体「GDSO(Global Data Service Organisation for Tyres and Automotive Components)」に加盟した。その後、量産タイヤ搭載に向けて課題であったタイヤ性能への影響やRFIDタグの耐久性などをクリアし、今回発売に至った。
 RFID搭載によって、将来的に製造・販売・使用などの様々なシーンでのタイヤデータが取得可能になる。使用状況や走行履歴などを分析することで、安全性や作業効率の改善に加え、リトレッド回数の向上や材料リサイクルの促進につなげていくことが期待される。今後は、リトレッドやメンテナンスなどのソリューションビジネスを中心に、よりユーザーの状況やニーズに合った付加価値の高いサービス提供に向けて開発を進めていく。
 同社は、2023年3月にタイヤ事業における独自のサーキュラーエコノミー構想である「トワノワ」構想を策定した。さらに安全で高機能なタイヤの開発やソリューションサービスの拡充を通し、ユーザーへ新たな価値を提供する。今後、事業環境の変化に迅速に適応し続けるDX(デジタルトランスフォーメーション)経営の実践につなげていく。

アールエフアイディー搭載タイヤのサイドウォールマーク

アールエフアイディー搭載タイヤのサイドウォールマーク

イーエナセーブエスピー148

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オールシーズンマックスエーエスワンフォータクシー

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