アキレスは、同社の導電性表皮材をトヨタ自動車に供給し、23年9月に発表した「センチュリー」に採用されたと発表した。導電性表皮材は、運転席のシートに用いることで、ドライバーと周辺に溜まっている静電気をボディ全体に分散させて帯電量を軽減するもの。同製品の静電気軽減機能が安定した車両挙動に貢献するとともに、より気持ちのいいドライビングに寄与する。
同社の静電気対策技術は40年来の歴史があり、これまでも製造現場の設備資材・包装材・機器、半導体ウエハーや電子デバイス向けの静電気対策品に使用されている。また、車両用シートの表皮材についても長年にわたる歴史、多くのノウハウを有しており、この静電気対策技術を応用し、さらにトヨタ自動車の協力を得て導電性表皮材の開発を推進した。除電スタビライジングプラスシートの除電機能付素材として結実したものとなっている。
今回のセンチュリーは、21年の「カローラ特別仕様車」、22年の「新型クラウン」、23年の「新型プリウス」と3車種で採用されてきた当社の実績や信頼性、技術が結びついた。同社は表皮材の生産からウレタンのラミネート加工まで同工場で一貫して行っており、同じ社内で生産・加工することで省力化・効率化を図り、品質の安定化を推進している。
2023年10月15日