東和コーポレーションは10月23日、作業用手袋に関するアンケート結果を発表した。調査はインターネット調査で、対象エリアは全国。調査対象は、事前調査で「過去5年の間(2018年10月以降)に平均して年3回以上キャンプをしたことがある」と回答した20〜69歳男女300名。
同社は、「働く手袋」にもっと関心を持ってもらうことを目的として制定した「てぶくろの日(10月29日)」の活動の一環として、2010年より作業用手袋に関するアンケートを行っている。
「キャンプを始めたのは、コロナ禍前(2019年12月以前)とコロナ禍後(2020年1月以降)のどちらですか」の質問では、過去5年間に平均して年3回以上キャンプをしたことがある人の約7割(67・0%)がコロナ禍になる以前からキャンプを始めており、コロナ禍後にキャンプを始めたと回答した人は28・0%だった。キャンプ・アウトドアはコロナ禍で再注目され、それをきっかけに始めた人も多い印象だが、年間平均3回以上行く人はコロナ禍前から始めていたことがわかった。
「あなたのキャンパー度を教えてください」の質問では、「初心者レベル」と回答した人が36・3%、「中級者レベル」と回答した人が46・3%と、8割以上の人が自身を「初心者~中級者」であると認識していることがわかった。「上級者レベル」と答えた人は16・0%、「玄人レベル」と答えた人はわずか1・3%であり、自分のスタイルが固まったと感じる上級者以上になるには、まだまだ道のりは遠いと感じている人が多いようで、キャンプの奥深さがうかがえる。
最もよく行うキャンプの種類の項目では、家族と行く「ファミリーキャンプ」が約半数(47・0%)」を占め、一番多い結果となった。世代別に見ても、全ての年代でファミリーキャンプが最も多いことがわかった。次いで多いのが、20~29歳では家族以外の2人で行う「デュオキャンプ(30・0%)」、50歳~59歳では1人で行う「ソロキャンプ(18・3%)」となった。
キャンプに行く季節で一番多いのは「秋(67・7%)」で約7割に達した。過ごしやすい気温になることや、食への意識が高まる季節であること、暖をとるための焚き火の需要等から秋を選ぶ人が多いと予想される。「春(56・3%)」も同様に過ごしやすい気温であり、「夏(57・7%)」は夏ならではのアクティビティがあることから需要がうかがえる。一方、気温の低い「冬(18・3%)」のキャンプは需要が低いようだが、Q2の設問で自身のキャンパー度を、玄人レベルと答えた人は全員が冬にキャンプをすると答えている。
キャンプの目的を問う設問では、「気分転換(62・7%)」、「自然に浸る(59・0%)」、「非日常を楽しむ(56・3%)」が多く、普段の生活とは少し離れた場所での癒しを求めている様子がうかがえる。
キャンプにかける年間の費用は「30000円~50000円未満(27・3%)」が最も多く、次いで「10000円~30000円未満(23・3%)」となり、「10000円未満(13・3%)」と合わせると、半数の人が50000円未満に収めていることがわかった。年代別に見た時のボリュームゾーンは、20~29歳で30000円~70000円未満で最も高く、30~39歳では10000円~70000円未満と幅があった。40~49歳、50~59歳および60~69歳では、10000円~50000円未満が多い価格帯であった。
キャンプの際に利用される作業用手袋1位は「軍手(49・7%)」で、約半数となった。2位は「手のひら部分のみゴムで覆われた手袋(36・0%)」、3位は「全体がゴムで覆われている手袋(19・3%)となり、ゴム手袋の需要も高いことがわかる。軍手は安価で最も一般的な作業用手袋と考えられ入手も簡単だが、「手のひら部分のみゴムで覆われた手袋(背抜きタイプ)」のゴム手袋も、ホームセンターや作業用品店で多く取り扱われている。コーティングされるゴムにも種類があり、用途に合わせて適切な種類が異なる。
手袋を使うシーンで最も多い回答数は、焚き火などで「薪を扱うとき(282人)」。薪を扱い、焚き火をする際は手に怪我を負う危険性を伴うため、手袋の需要が非常に高いことがうかがえる。次いで多いのが「テントを張る時(183人)」、「荷運びのとき(145人)」。これは、手がすべらないために手袋を着用していると予想される。手袋の種類を軸に集計した時、「全体がゴムで覆われている手袋」は、「テントを張る時(46・6%)」に最も利用されており、「使い捨て手袋」は「料理をするとき(100・0%)」に最も利用されていた。このように、キャンパーの方々は、利用シーンに応じて手袋を使い分けていることがわかるが、より安全にキャンプを楽しむためには、各種手袋の特徴に応じて適切なものを着用することが推奨される。例えば、ナイフをつかうときは「切れにくい手袋」つまり、耐切創機能のある手袋が推奨される。
2023年10月26日