エネルギー・機能材料は減収減益 住友化学の4~9月期

2023年11月02日

ゴムタイムス社

 住友化学の2024年3月期第2四半期連結決算は、売上収益が1兆1868億7500万円で前年同期比22・4%減、コア営業損失は966億6700万円(前年同期は1156億2000万円の利益)、営業損失は1336億7900万円(同605億6700万円の利益)、四半期損失は763億4600万円(前年同期は810億6300万円)となった。 セグメント別では、エッセンシャルケミカルズの売上収益は3903億円で同16・5%減、コア営業損失は444億円(同233億円の利益)となった。同セグメントでは、合成樹脂や合成繊維原料、メタアクリル、合成樹脂加工製品などが含まれている。合成樹脂やメタアクリル、各種工業薬品等は原料価格の下落により、市況が低水準で推移した。また、世界的な景気減退に伴う石油化学品の需要減少や合織原料の事業撤退等により、出荷が減少した。
 エネルギー・機能材料の売上収益は1499億円で同13・6%減、コア営業利益は65億円で同51・5%減となった。アルミニウムの市況や正極材料の原料貴金属の市況が低水準で推移した。また、自動車関連用途を中心に出荷は低調となった。同セグメントではアルミナ製品、アルミニウム、エンジニアプラスチック、合成ゴム、添加剤が含まれている。
 情報電子化学の売上収益は2037億円で同8・3%減、コア営業利益は178億円で同32・6%減となった。デ ィスプレイ関連材料、半導体プロセス材料である高純度ケミカルやフォトレジストはいずれも、インフレ懸念に伴う消費マインドの悪化などにより出荷が減少した。
 2024年3月期連結業績見通しは、売上収益、コア営業利益、営業利益、当期利益について前回発表予想を下回る見通しとした。主な修正理由としては、エッセンシャルケミカルズやエネルギー・機能材料における世界的な景気減退による需要減少や交易条件が悪化したこと。また、健康・農業関連事業において南米などで農薬の需要が弱含みとなるなかで、在庫の削減に努めたことやメチオニン事業の損益悪化などを挙げている。
 これにより、2024年3月期連結業績は、売上収益は2兆7000億円(前回発表2000億円減、増減率6・9%減)、コア営業利益は700億円の損失(同1100億円減)、営業利益は1250億円の損失(同1450億円減)、当期利益は950億円の損失(同1050億円減)を見込んでいる。

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