三菱ケミカルグループは11月1日、オンラインで決算発表会を開催し、ジョンマーク・ギルソンCEOと中平優子CFOが出席し、24年3月期第2四半期決算の説明を行った。
売上収益は2兆1499億円で前年同期比5・3%減、コア営業利益は1196億円で同2・5%減、営業利益は1386億円で同17・1%増、四半期利益は672億円で同9・1%減となった。「上半期は産業ガスセグメントとヘルスケアセグメントが良い業績を示した。また、厳しい交易条件にもかかわらず、スペシャリティマテリアルズとMMAはコスト削減、プライシング戦略を推し進めて成果が出ている。現在は両事業の立て直しに全力を注いでいる」(ギルソンCEO)と説明した。
セグメント別に見ると、スペシャリティマテリアルズの売上収益は5827億円で同7%減、コア営業利益は171億円で同61%減となった。
同セグメントのうち、ポリマーズ&コンパウンズの売上収益は1606億円(同100億円減)、コア営業利益は129億円(同35億円減)、フィルムズ&モールディングマテリアルズの売上収益は2458億円(同 213億円減)、コア営業利益は10億円(同175億円減)となった。また、アドバンストソリューションズの売上収益は1763億円(同131億円減)、コア営業利益は32億円(同55億円減)となった。
24年3月期通期の業績見通しは、前回発表(5月12日)した業績予想を修正した。24年3月期通期の売上収益は4兆4550億円(前回予想1000億円減、増減率2・2%減)、コア営業利益は2500億円(同据え置き)、営業利益は2950億円(同560億円増、同23・4%増)、当期利益は1930億円(同500億円増、同35・0%増)を見込む。上期のコア営業利益は業績予想を上回ったが、下期は引き続き低調な事業環境からの回復に力強さが見られないとみて、期初予想を据え置いた。一方、営業利益、当期利益、当期利益は下期にクオリカプス社の売却にかかわる利益やシーピーシー社の追加取得に伴う利益の計上等が想定されることにより、前回発表予想を上回る見込みとした。
業界別の需要動向は、「自動車はかなり戻ってきているが、ディスプレイはここにきて一服感がみられる。半導体は上期に続いて下期も弱含みで推移するだろう」(中平CFO)との見解を示した。