産業用資材は減収増益 藤倉コンポジット4~9月期

2023年11月13日

ゴムタイムス社

 藤倉コンポジットの24年3月期第2四半期決算は、売上高が193億6500万円で前年同期比4・5%減、営業利益は22億2000万円で同2・2%増、経常利益は24億5600万円で同12・3%減、四半期純利益は22億4400万円で同6・8%増となった。
 産業用資材の売上高は107億5300万円で同7・1%減、営業利益は1億1500万円で同183・3%増となった。工業用品部門は、世界的な流通在庫過多が解消には至っておらず、依然同社への受注回復が遅れていることから減収となったが、中国、米国における価格転嫁、固定費削減が進んだことにより増益となった。 制御機器部門は、液晶・半導体市場は海外向け製品の増産等好材料も見られたが、引続き低調に推移した。また、医療市場もコロナ禍により増産した医療機器の流通在庫過多により、減収減益となった。 
 引布加工品の売上高は24億8800万円で同7・8%増、営業利益は6700万円で同50・8%増となった。引布部門は、原材料費やエネルギー費などの価格転嫁が追いついていないが、一般ゴム引布の建材用製品や電気・電子分野向けの部材などが好調に推移し、増収増益となった。印刷材料部門は、事業撤退発表後に国内、海外向け共に受注増加となり、また円安の影響により増収増益となった。加工品部門は、海外向け舶用品が堅調に推移したことに加え、円安の影響により増収増益となった。
 スポーツ用品の売上高は59億4900万円で同4・4%減、営業利益は23億2700万円で同0・6%減。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、ゴルフクラブ市場における流通在庫過多の影響によりクラブメーカー向けの販売が減少し、減収減益となったが、多くのツアープロに愛用されている「VENTUS」「SPEEDER NX」の主力モデルに加え、7月発売の「TRAVIL Iron」がアフターマーケット市場で好調な販売を継続しており、依然高い利益率を維持している。アウトドア用品部門は、円安による仕入価格高騰の影響を受けたものの、価格転嫁を進めてきた。またハイキング・トレッキング市場で登山靴の主力モデルの販売が好調に推移し、増収増益となった。
 24年3月期通期業績は直近公表の業績予想の修正はなく、売上高は399億円で前期比1・9%減、営業利益は41億円で前期比7・5%減、経常利益は42億円で前期比18・4%減、当期純利益は34億円で前期比13・9%減を見込んでいる。

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