積水化学工業は11月13日、同社の高機能プラスチックスカンパニーが、介護施設向け見守りセンサー「ANSIEL(アンシエル)」の拡張機能として、覚醒・睡眠の検知およびそれらのデータが取得できる「NEZAMEL(ネザメル)」を新たにリリースすることを発表した。
アンシエルは、同社が独自開発した高精度センサーを搭載し、ベッドのマットレス下に設置することで、ベッド上の要介護者の動きを検知・解析できる見守り支援機器。起き上がりなどのベッド上での動きの検知と、心拍・呼吸や在床・不在などのライフログが取得できる機能を搭載し、2020年の発売以降、多くの介護施設で採用されてきた。今回、より多くの要望に応えるべく、アンシエルのハードはそのままで、ソフトウェアをアップグレードすることにより「覚醒」「浅眠」「睡眠」状態を、検知・モニタリングできるサービス「ネザメル」を開発・発売した。
この拡張機能により、利用者居室への夜間訪室回数の削減ができ、介護士の業務負担軽減と、利用者の安眠時間確保につなげることが期待できる。
発売に先立ち、ネザメルを全床に導入した介護施設で効果検証を実施したところ、定期巡視を含めた訪室回数を減らすことができ、夜間の介護士の動きが効率化された。また、訪室回数が減ったことで利用者の睡眠時間確保にも寄与することが確認できた。
同社は、深刻な社会課題である介護業界の人材不足に対し、今後もアンシエルを軸とした製品・ソリューションを通して貢献していく。
2023年11月14日