ユーシー産業と同社親会社のエバックは11月21日、ホテル日航大阪(大阪市)で創立60周年記念式典を開催した。当日は仕入先や取引先から48人、永吉清治会長や永吉昭二社長、同社役員と一部従業員19人が出席して60周年の祝賀行事を執り行った。(永吉の吉は土に口)
冒頭、同社の60年の歴史を祝うスライド映像が流れた後、挨拶に立った永吉清治会長は「創業者の永吉昭夫が個人で昭和38年にエーロン工業所を興してから今年で創立60周年を迎えた。山あり谷あり、急成長あり、奈落の底あり、決して今まで順風満帆に60周年を迎えたわけではない」と振り返った上で「永吉昭夫は技術開発、製品開発に没頭し、共同出資者が株式の大半を入れていたことに気付かず、会社を追われることになったが、その中でも従業員の方々が永吉昭夫が次の会社を立ち上げるための資金を身を切って出してくれた。それが志の有るもの集まり『ユーシー産業』の社名の由来になっている」と当時の出来事を語った。
その後、1967年に新たにユーシー産業を設立した永吉昭夫氏は、新製品を次々に発売。開発したエアコン用断熱ホースは全ての家電メーカーに採用された。「技術のユーシー」といわれるようになり、子会社を10数社持つまでに成長した。 ただ、会社の成長に人材の成長が追い付かず、子会社は経営不振が続き、子会社の負債はユーシー産業が引き受け、子会社は清算に至った。そうした厳しい環境の中で永吉清治会長が入社し、少し遅れて永吉昭二社長が入社。その後は兄である清治氏が技術、弟の永吉昭二氏が営業と分担。これを契機に技術のユーシーという実績から共同開発の依頼、特許供与
2023年11月22日