リケンテクノスは12月13日、架橋ゴム・加硫ゴム代替TPV⽣産セミコマーシャルプラントを完成させたと発表した。
令和3年度におけるゴムくずの最終処分率は18・5%で、産業廃棄物の中では最終処分率が燃え殻に次ぎ2番⽬に⾼い品⽬となっている。資源やエネルギーの持続可能性を重視したサーキュラーエコノミーの取り組みを拡⼤していく観点からも各種機能性ゴムの性能を担保し、リサイクル性に優れるTPV(動的架橋型熱可塑性エラストマー)が架橋ゴム・加硫ゴムの代替素材として期待されている。
同社の研究開発センター(東京)では、架橋ゴム・加硫ゴム代替TPVコンパウンド開発のためのTPV⽣産セミコマーシャルプラント(SCP)の稼働を開始した。このSCPは年間100tの⼩規模ラインで、スケールアップ試験、顧客要求に応じたサンプリングと検証、⼩規模⽣産に適していることから、顧客の特別なニーズを満たし、フルスケールのプラントのボリュームを必要としないハイエンド製品の開発促進に有効となる。
同社では、このSCPを⽤いてTPVコンパウンドの開発・検証を進めており、開発したコンパウンドは⾃動⾞⽤成形部材や建材⽤途向けに上市していく予定となる。また、TPVコンパウンドをシート化し、ゴム代替シートとして展開していくことも検討している。
同社では、このSCPを活⽤し、⽣産技術の更なる向上と将来の実機導⼊に向けた研究を進めていく。
2023年12月14日