ランクセスは12月19日、持続可能な発展への取り組みが再び高く評価され、「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)」のヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)において、100ポイント中 79 ポイントを獲得し、昨年に引き続き化学部門で第1位を獲得したと発表した。
ワールド・インデックス(DJSI World)では、第3位を獲得し、特に、気候戦略、水関連リスク管理、プロダクト・スチュワードシップ、労働安全の分野で高い評価を得た。
国際的な評価機関であるMSCI ESGは11月に ESG分野における同社の格付けを3回連続で「AA」と評価した。これにより、同社は、総合化学会社で最も優れた企業の1社と評価された。
さらに、エコバディス(EcoVadis)のサステナビリティ格付けで、8月に同社はプラチナレベルの評価を獲得している。プラチナレベルの格付けは、EcoVadisが分析した10万社以上の企業のうち、上位1%に与えられるものとなる。
DJSIとMSCI ESGはいずれも、環境、社会的責任、コーポレート・ガバナンスの分野で企業を評価している。EcoVadisはDJSI、環境、労働と人権、倫理、持続可能な調達の分野で企業を評価している。
同社は、バリューチェーン全体を通してクライメイト・ニュートラルにすることを目指し、2023年に持続可能な製品のポートフォリオをさらに拡大した。
非フタル酸系可塑剤「メザモール(Mesamoll)」の原料ベースを変更し、持続可能な原料を30%使用することになった。「アディティン(Additin)」ブランドの硫黄系極圧添加剤も、ドイツ国内で調達した再生可能原料を使用した製品の提供を開始した。
さらに、フレーバー&フレグランス(F&F)ビジネスユニットは、香料、防腐剤、家畜飼料向け製品の全ポートフォリオで持続可能な製品バリエーションを提供する計画となる。
また、多くのポリオールおよび酸化生成物(POP)製品ポートフォリオでも、持続可能な製品ラインナップを用意している。
同社は、同社で最も持続可能な製品群を「スコープブルー(Scopeblue)」ブランドで展開している。スコープブルーは、持続可能な原材料を 50%以上使用した製品、またはカーボンフットプリントが従来の同等品の半分未満である製品に付与している。
同社はまた、顧客企業がより持続可能な発展を遂げられるよう支援している。同社は、グループ全体で提供する自社製品のカーボンフットプリントを自動的に算出するツール「プロダクト・カーボンフットプリント・エンジン」を開発した。
この自動計算ツールは、社内の様々な部門から既存のデータを取得し、「ゆりかごからゲートまで(Cradle-to-gate)」のアプローチに従い、原材料の採取から工場出荷までに発生する排出量を計算する。
これには、生産時の温室効果ガス排出量に加えて、製品毎の原材料、消費エネルギー、操業用資材、物流からの排出量及び廃棄物処理による排出量などが含まれる。このツールは、ドイツの認証機関であるテュフ・ラインランドから認定を受けている。
2023年12月20日