エボニックインダストリーズは12月22日、ドイツ・マールにある POLYVEST HT 製造工場の拡張工事を開始したと発表した。
塗料・接着剤樹脂部は、POLYVESTの商標名で販売している水酸基末端液状ポリブタジエン(HTPB)の生産能力を増強し、早ければ 2024年第2四半期には数千万ユーロ規模を投じた拡張工事を完了させる予定となる。
今回の拡張は、マールのHTPB工場での製造開始から10年を経て実現したものとなる。
ブタジエンはマール工場で直接製造し、過酸化水素は同社グループ内で供給するため、主要原材料のほとんどを社内で調達することができ、原材料供給の安定性により POLYVESTの安定供給も担保されている。さらに、マール工場内に応用技術・研究開発チームを配置し、研究室での開発・試験から製造までのシームレスな連携が可能となる。
POLYVEST HT は、フリーラジカル重合で製造する水酸基末端液状ポリブタジエンとなる。このポリマーは、疎水性の高いポリブタジエン骨格と様々な化学変性が可能な一級水酸基を有している。
POLYVEST HTは、さまざまな接着剤やシーラント用途のポリオール成分として使用する。またPOLYVEST HT-Aは、航空宇宙用途向けの製品となる。
2023年12月25日