バンドー化学は12月22日、同社が独自開発した伸縮性ひずみセンサ「C―STRETCH 」を用いたヘルスケア機器である抜去動作検知システム「抜去アラート」を2023年1 2 月から販売を開始すると発表した。
近年、高齢化社会が進展し、透析患者における認知症患者の割合が増えたことなどもあり、透析患者が無意識に透析針を抜去(引っ張り抜き取る)してしまい、重大な事故につながるケースがあった。
また、透析の現場では、抜針による出血を検知する機器は存在するが、出血前に知らせられないかという切実な要望があった。
このような背景のもと、同社では伸縮性ひずみセンサ「C―STRETCH」を活用した抜去動作検知システム「抜去アラート 」を開発した。「抜去アラート」は、人工透析における透析回路(チューブ)に「抜去アラート」を取り付け、「患者の無意識の抜去行動」や「意図しない引き抜き」を素早く検知して警報音と光でお知らせする機器となる。
抜針を未然に防ぐことで、患者ならびに介護者、家族、医療従事者などの方々がより安心して人工透析治療を行えるよう、医療安全に貢献していきたいと考えている。
新製品の特長は、設定したしきい値を超えた場合、警報音と光で知らせることができ、伸び縮みの微少な変化を検知し、透析針の抜き取りや固定具を外す動作の未然防止が期待できる。