長らく続いたコロナ禍のトンネルを抜け、ヒトやモノの動きが活発になり、当社でもようやく平時の活動が戻ってまいりました。一方で、地域間の紛争が続き、今もなお世界経済は混乱と分断に見舞われていると感じています。物価高やインフレ、さまざまなコストの上昇など、取り巻く環境にも引き続き注視が必要です。
今やこのような変化は常態化していると認識したうえで、当社従業員には仕事の原理原則を忘れず、変化に迅速且つ柔軟に対応できる力を身につけて成長へとつなげていこうと呼びかけてまいりました。一人ひとりが当社の中期経営計画で掲げた目標を意識して、各機能別組織のもとで一体となり創意工夫を積み重ねてきた結果、2023年度の通期業績は、売上高、利益ともに当初の計画を上回る実績で着地できる見込みです。
2024年は2025年までの中期経営計画の後半戦に入りますが、現状に慢心するのではなく、これまでの取り組みをしっかりと熟成させ、さらにその先を見据えて力をつける年にしたいと考えています。何か突拍子もないことに挑戦するというものではなく、中計という羅針盤に沿って引き続き、変化に揉まれながらもその変化に適応しながら、自分たちの実力値をしっかり底上げしてまいります。地味ではありますが、当社はそうしたことを愚直に実行しながら強くなってきた会社であり、これからもそういう会社でありたいと考えています。
この意思を込めて、2024年を、さらに「その先を見据(みす)え、愚直(ぐちょく)に力をつける年」と掲げ、チャレンジしていきたいと考えています。役員・従業員一人ひとりが芯を持って力強く歩みを進めてまいります。ゴム・タイヤ産業に携わる皆様方にとって、本年がすばらしい年となりますよう祈念申しあげ、年頭のご挨拶とさせていただきます。