■ 新年インタビュー
小牧製作所の刷新で最適化推進に
住友理工 清水和志社長
創立100周年となる2029年を節目とする経営Vision「2029年 住友理工グループVision(2029V)」を策定した住友理工。清水和志社長に23年を振り返ってもらうと共に、今後の事業戦略などを聞いた。
◆23年を振り返って。 自動車向け製品は生産台数も回復し、当初予想よりも業績は好調に推移した。新型コロナウイルスの影響が落ち着き、市場でのサプライチェーンの供給も安定に向かいつつあり、ようやく事業としては、コロナ禍から抜けたのではないかと考えている。上期の生産立ち上がりもよく、8月および10月に業績予想の上方修正を行った。
一般産業用品では、産業用ホースが中国の下振れの影響を受けたが、橋梁用ゴム支承は前年度から継続して堅調に推移した。制震ダンパーもビルでの大型案件があるなど堅調に推移している。
23年度通期業績は、グローバルでの自動車生産が過去のピークからは減少にある中で、当社の売上・事業利益は共に過去最高となる見込みだ。自動車用品需要は中国で不透明感は残るが、昨年を上回るレベルで推移するとみている。一般産業用品では中国での補修品需要の喚起に注力し、全体に占める売上比率を2割にまで高めていきたい。
◆「2029Ⅴ」の進捗について。
昨年、2029年度を最終年度とする経営ビジョン「2029年 住友理工グループVision(2029V)」と2025年度を最終年度とする中期経営計画「2025年 住友理工グループ中期経営計画(2025P)」を策定した。2025Pの数値目標の売上高6200億円、事業利益280億円のうち事業利益は達成する見込みとなっているが、今後さらなる上積みを目指していく。
構造改革では、富士裾野製作所から他拠点への事業移管やインドの2工場の統合、タイ