高分子事業は増収減益 ユニチカの4~12月期

2024年02月09日

ゴムタイムス社

 ユニチカの24年3月期第3四半期連結決算は、売上高が865億500万円で前年同期比1・9%減、営業損失は26億1800万円(前年同期は17億6900万円の利益)、経常損失は21億1400万円(前年同期は24億1400万円の利益)、当期純損失は28億5900万円(前年同期は11億100万円の利益)となった。
 セグメント別に見ると、高分子事業の売上高は385億2700万円で同2・4%増、営業利益は1億8300万円で同94・3%減となった。高分子事業セグメントでは、多くの製品で販売数量が減少したが、価格改定を実施した効果により売上高は増加した。しかし、販売数量の減少に伴う減産の影響によるコストアップが価格改定の効果を上回り、収益が悪化した。フィルム事業では、包装分野では、国内においてインフレによる食品類販売減の影響が続いたが、海外においてバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」の販売は伸長した。東南アジアにおいて、海外品との販売競争が激化したことで販売単価が下落し、収益にマイナス影響を受けた。工業分野では、第3四半期に入り、需要に回復の兆しが見られたものの、販売減少が続いた。この結果、事業全体で増収減益となった。樹脂事業では、電気電子部品、機械部品、レジャー用途などで、中国や欧州において最終製品の需要低迷が続いた影響を受けたが、一方で自動車生産台数の回復により販売が増加した。接着剤、コーティング剤向け機能樹脂は堅調な販売状況で、価格改定を実施した効果で第3四半期に入り採算改善は進んだが、前半の収益悪化を補うには至らなかった。この結果、事業全体で増収減益となった。
 機能資材事業の売上高は250億300万円で同4・6%減、営業損失は20億4700万円(前年同期は5100万円の損失)となった。
 24年3月期の連結業績予想は、売上高1200億円で同1・7%増、営業損失24億円、経常損失14億円、純損失22億円を見込んでいる。

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