旭化成は2月7日、堀江俊保代表取締役兼常務執行役員らが出席し、24年3月期第3四半期決算説明会をオンラインで開催した。24年3月期第3四半期売上高は2兆641億4600万円で前年同期比1・2%増、営業利益は984億9900万円で同15・1%減、経常利益は905億200万円で同18・9%減、四半期純利益は585億6500万円で同11・0%減となった。
第3四半期までの実績をみると、売上はマテリアルが中国を中心に需要減速や市況下落の影響を受けたが、ヘルスケアや住宅は堅調に推移し増収となった。営業利益は住宅が堅調に伸びたものの、マテリアルは需要減や市況下落の影響で減益、ヘルスケアも減益となり全体で減益となった。
環境ソリューション事業、モビリティ&インダストリアル事業、ライフイノベーション事業で構成されるマテリアルセグメントの売上高は9391億円で同6・6%減、営業利益は308億円で同36・9%減となった。うち、基礎原料やポリマー、合成ゴム、エラストマーなどが含まれる環境ソリューション事業の売上高は3675億円で同14・1%減、営業利益は2億円で同97・9%減となった。環境ソリューション事業の基盤マテリアル事業は、石油化学品やアクリルニトリル(AN)など全般的に需要減速による販売量の減少があったほか、市況下落による在庫受払差などで減益となった。今後の基盤マテリアル事業について堀江氏は「中国を中心に構造的な供給過剰の状態が続いており、構造転換に向けた取り組みを加速していく」と説明した。
一方、合成ゴム(SSBR)の
2024年02月08日