積水化学工業は2月8日、国際的な非営利団体であるCDPより、「気候変動」および「水セキュリティ」分野の透明性とパフォーマンスにおけるリーダーシップが認められ、2023年度のAリスト企業に選定されたことを発表した。
CDP2023気候変動、水セキュリティ質問書を通じて報告されたデータに基づくと、同社は、スコアリング対象となった21,000を超える企業のうち、「A」を達成した数少ない企業のうちの1社となった。
CDP質問書はTCFDに完全に整合しており、CDPは世界最大の環境データベースを有している。CDPのスコアは、持続可能でレジリエントなネットゼロ経済に向けた投資や購買の意思決定に広く活用されている。2023年には、136兆米ドル以上の資産を持つ740社以上の署名金融機関が、CDPのプラットフォームを通じて環境への影響、リスク、機会に関するデータの開示を要請し、過去最多の約23,000社の企業がこれに応じた。
CDPは、詳細かつ独立した手法でこれらの企業をスコアリングし、情報開示の包括性、環境リスクに対する認識と管理、野心的で有意義な目標設定など環境リーダーシップに関連するベストプラクティスの実証に基づいて、AからD―のスコアを付与している。情報開示を行わない、あるいは十分な情報を提供しない企業には、Fのスコアが付与される。
同社は、長期ビジョン「Vision2030」において「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、「未来につづく安心」を創造していく」ことを宣言している。
気候変動課題に対する取り組みとしては、脱炭素社会の実現を目指している。2050年までに自社の事業活動にともなうGHG排出量をゼロにする長期目標を掲げ、バックキャストした2030年には1・5℃目標に整合した2019年度比50%削減を目指す。
また、水リスク課題に対する取り組みとして、持続的な操業のために同社グループが受ける水リスクの最小化、および生物多様性の保全のために同社グループが与える水リスクの最小化を行って、企業活動において利用している自然資本に対してプラスにリターンすることを目指し、サステナビリティ貢献製品や流域関係者との協業を通じ、地域の水課題解決に貢献する。
これからも、持続可能な社会の実現と同社グループの成長の両立を目指し、さらなる社会課題解決に貢献し、ステークホルダーに信頼され続ける企業であるための取り組みを進めていく。
2024年02月09日