三菱ケミカルGが開発 生分解性ポリエステル樹脂

2024年02月13日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルグループは2月9日、高いバイオマス度と柔軟性などの特長を持つ新たな生分解性バイオポリエステル樹脂を開発したと発表した。
 このたび開発したSA916NおよびSA916Fは、自然界の微生物によって分解される生分解性樹脂であり、同社グループ独自の材料設計技術と製造技術により、60%以上の高いバイオマス度、柔軟性、高い裂け強度、優れた加工性を実現した。食品包装やレジ袋、農業用マルチフィルムなどのさまざまな用途に用いることが可能となる。
 同社グループは、革新的なソリューションを提供するスペシャリティマテリアルグループとして、さらなる技術開発を進め、高付加価値な製品を提供するとともにサステナブルな社会の実現に貢献していく。
 同社グループ独自の材料設計技術でバイオマス由来のモノマーを組み合わせることで生分解性、バイオマス度 60%以上、柔軟性、高い引裂強度、優れた加工性、透明性、高い衝撃強度、ゲルが少ない、同社BioPBS含む他の生分解性樹脂との相容性などの特長を有している。
 想定分野と今後の展開としては食品包装やレジ袋、農業用マルチフィルムなど。日本、欧州は2024年1月から、アメリカでもサンプルワークを開始し、技術開発を進める。

開発製品イメージ

開発製品イメージ

グレードSA916N厚さ50㎛のフィルムを60度のコンポストと土壌に設置した結果、31週でほとんどが分解されたことを確認

グレードSA916N厚さ50㎛のフィルムを60度のコンポストと土壌に設置した結果、31週でほとんどが分解されたことを確認

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