日精樹脂工業が竣工 中国に射出成形機の新工場

2024年02月14日

ゴムタイムス社

 日精樹脂工業は2月13日、グローバル生産体制強化の一環として、中国浙江省海塩県にかねてより建設中であった射出成形機の新工場が昨年12月に竣工、本年1月より稼働を開始したと発表した。
 同社は、射出成形機のグローバルサプライヤーとして「より市場に近い生産基地で、各市場ニーズに合った最適機種を生産・供給していく」との経営方針のもと、日本、中国、タイ、米国、イタリアの世界5極によるグローバル生産体制を構築している。
 中国においては、2009年7月同社初の海外工場として、江蘇省太倉市に100%出資の生産子会社「日精塑料机械(太倉)」(太倉工場)を設立以降、中国の市場規模の拡大とともに、順次工場を拡張し、生産能力および生産機種を増強してきた。
 さらに同社では、長期的視点で中国はもとよりアジア地域を含めたグローバル市場での需要見込みと現太倉工場での生産能力を鑑み、2022年1月、中国で2拠点目となる生産子会社「日精塑料机械(海塩)」(海塩工場)を設立し、工場建設を進めてきた。
 新設した海塩工場は、中国における生産能力の拡大と部品加工の内製化によるコストダウン推進を目的としており、当面電気式射出成形機NEXシリーズの型締力294kN(30t)・490kN(50t)の2機種の組立てを行う他、鋳物を中心とした部品加工を内製化し、太倉工場にも供給していく。このため、工作機械4台と自動搬送装置、ラックを組み合わせたFMSラインを構築し、24時間の全自動加工も可能としている。
 海塩工場における射出成形機の生産能力は、当面1月当たり、15台を予定している。また同工場は、同社の世界5極からなる生産拠点におけるグローバル調達、サプライチェーンの強化に向けて、部品供給基地としての役割を担うことになる。

竣工した海塩工場の外観

竣工した海塩工場の外観

部品加工用のFMSライン

部品加工用のFMSライン

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