売上・利益は過去最高を更新  TOYO TIRE1~12月期

2024年02月15日

ゴムタイムス社

TOYO TIREは2月14日、オンラインで決算説明会を開催し、清水隆史社長らが23年度通期業績と24年度通期業績予想を説明した。23年度の売上高は5528億2500万円で前期比11・2%増、営業利益は768億9900万円で同74・6%増、経常利益は860億4700万円で同68・6%増、当期純利益は722億7300万円で同50・7%増となった。23年度について清水社長は「北米でタイヤ販売が伸長したことなどで売上高は初の5000億円を超えて過去最高を計上したほか、営業利益も重点商品の販売促進に加え、海上輸送費や為替など外部環境が追い風となり初の700億円台に到達した。経常利益、純利益も過去最高を更新した」と説明した。
 営業利益の増減要因は、タイヤ事業では海上運賃等で250億円、為替で86億円、原材料で26億円、販売要因で3億円の増益要因となった一方、減益要因は製造コストで3億円、販管費で46億円、セルビア工場立上コストで16億円の減益となった。また、自動車部品で28億円となり合計で329億円の増益となった。
 セグメント別に見ると、タイヤ事業の売上高は5054億3800万円で同10・9%増、営業利益は767億2500万円で同64・5%増となった。北米市場を中心に販売が伸長したほか、日本市場も市販用は前年並みとなったものの、新車用は半導体不足がほぼ解消し自動車メーカーの生産が回復基調となり、販売量は前年度を大きく上回った。また、新車用は販売増に加え原材料市況高騰の一部を価格に反映できたこともあり、売上高は前年度を大きく上回った。
 自動車部品事業の売上高は473億7400万円で同14・6%増、営業利益は1億7800万円(前年度は25億9100万円の営業損失)となった。営業利益は収益改善策の積み上げなどが奏功し黒字に転換した。
 所在地別のセグメントでは、日本の売上高は1222億600万円で同11・2%増、営業利益は670億4700万円で同188・1%増、北米の売上高は3578億100万円で同11・7%増、営業利益は175億8900万円で同11・0%減、その他の売上高は728億1700万円で同8・5%増、営業利益は33億2300万円で同21・8%増となった。同社は利益水準が一定程度超えるとロイヤリティとして日本に戻しており、北米から相当程度を日本に移管している。
 24年度通期業績予想は売上高は5600億円で前期比1・3%増、営業利益は780億円で同1・4%増、経常利益は680億円で同21・0%減、当期純利益は450億円で同37・7%減を見込む。また、セグメント別では、タイヤ事業は5170億円で同2・3%増、営業利益は775億円で同1・0%増と増収増益を予想。自動車部品事業は430億円で同9・2%減、営業利益は5億円で同180・3%増と減収増益を見込む。
 所在地別では日本の売上高は1233億円で同0・9%増、営業利益は489億円で同27・1%減、北米の売上高は3633億円で同1・5%増、営業利益は168億円で同4・5%減、その他の売上高は734億円で同0・8%増、営業利益は108億円で同225・0%増を予想。北米は販売本数の増加により増収を見込む一方、円高基調の想定や物流コストの上昇などで減益を見込む。日本は販管費の増加や原材料価格の上昇などで減益を見込んでいる。その他では、セルビア工場から北米へ輸出増加が見込まれ利益は大きく増加すると予想した。
 なお、24年度通期の営業利益の増減要因は、タイヤ事業では販売要因で254億円、セルビア工場立上コストで25億円の増益要因とし、製造コストで3億円、販管費で88億円、原材料で111億円、為替で62億円、海上運賃等高騰影響で7億円の減益となり、自動車部品事業では3億円の増益要因となり合計で11億円の増益と予想した。

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