横浜ゴムは3月8日、昨シーズンに引き続き、2024年も「全日本スーパーフォーミュラ選手権(スーパーフォーミュラ)」にサステナブル原料比率を33%とした「アドバン」レーシングタイヤ(ドライ用およびウェット用)をコントロールタイヤとして供給すると発表した。今年は3月9日に開幕戦を迎え、11月まで全9ラウンドが予定されている。
サステナブル原料を活用したレーシングタイヤの供給は、スーパーフォーミュラを統括する日本レースプロモーションが進めるプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50(ゴー)」に賛同して実施するもの。同プロジェクトはSDGsやカーボンニュートラルなど自動車、モータースポーツ業界を取り巻く環境変化に対応するため、サステナブルなモータースポーツ業界づくりを目的として様々な企業とともに推進している。
供給するドライ用タイヤは天然ゴム、アブラヤシやオレンジの皮から生成した自然由来の配合剤などを活用するとともに、リサイクル鉄やリサイクルゴム、さらにマスバランス方式の合成ゴムを採用している。ウェット用タイヤはケーシング部材などの変更で天然ゴム比率を増やしたほか、自然由来の配合剤、リサイクル鉄などを活用している。昨年のレースでは天候によりウェット用タイヤが使用されなかったため、今年のレースでの登場に注目が集まる。また、シーズン中はよりサステナブル原料比率を高めたタイヤの開発を継続し、2025年にその比率を35%以上とするタイヤの供給を目指す。なお、供給タイヤは三島工場のモータースポーツ用タイヤの生産ラインにおいて、再生可能エネルギー電力により生産されている。
同社は2024年度から2026年度までの新中期経営計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション2026(YX2026)」のタイヤ消費財戦略において高付加価値品比率の最大化を掲げ、グローバルフラッグシップタイヤブランド「アドバン」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「ジオランダー」、「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。その中で、モータースポーツ活動を「アドバン」「ジオランダー」のブランド価値向上の場と位置付け、トップカテゴリーからグラスルーツカテゴリーまでグローバルでの多岐にわたるモータースポーツ競技に参戦している。
2024年03月11日