三井化学は3月21日、公益社団法人日本化学会(日本化学会)より令和5年度日本化学会の化学技術賞を受賞し、3月19日に表彰を受けたことを発表した。化学技術賞は、日本の化学工業技術に関して、創造性と成果が特に顕著な業績に対して授与されるもの。
今回の受賞は、①同社が持つ独自の重合触媒技術および緻密ポリマー設計技術を活用し、新たなα―オレフィン共重合体(アブソートマー)の開発に成功したこと、②特長的な性能を活かした用途・顧客開拓により様々な製品で実用化に至ったこと、の2点が高く評価されたもの。
開発したアブソートマーは、同社が培ってきた触媒技術、重合技術を活かしてナノレベルで分子構造を最適化したα―オレフィン共重合体。ポリマーの粘性的な性質を増大させ、従来のポリオレフィンにはない優れた応力吸収性(高tanδ)、応力緩和性などを発現する。また、温度によってその感触が変化するこれまでに無いユニークな触感を実現する。
同社は、アブソートマーのユニークで特長的な機能を活かし、今後のサスティナブル社会において広く貢献すべく、用途開発を加速していく。
2024年03月22日