日本ゼオンは3月27日、CVCを運営する子会社Zeon Ventures Inc.を通して、現行のリチウムイオン電池の製造工程を大幅に変更することなく、特性や安全性を飛躍的に向上させる技術を開発する米国スタートアップであるCoreshell Technologies,Inc.(Coreshell社)に投資したと発表した。
同社は、今回の投資と並行した協業を通じ、Coreshell社製品の商業化を支援する。
Coreshell社の開発する技術は、リチウムイオン電池の電解液と接する正極および負極の表面を独自のナノ層で被覆することで、電池容量や耐熱性が向上し、安全性の向上に繋がる。また、同工程は、リチウムイオン電池製造の現行プロセスを大幅に変更することなく、追加適用可能である点にも優位性があり、安全性向上に加えて、コスト削減効果も期待される。
同社は、同社が所有するリチウムイオン電池の評価・解析技術を駆使し、さらに同社が培ってきた電極用バインダー技術とCoreshell社との技術を組み合わせ、より高機能な電池を提案し、Coreshell社製品の商業化を支援する。
同社は、持続可能な社会への貢献と社会にとってなくてはならない製品・サービスの提供を目指し、今後も、重点4分野(「医療・ライフサイエンス」「CASE・MaaS」「情報通信(5G/6G)」「省エネルギー」)でスタートアップへ投資するとともに成長を支援し、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々のくらし」に貢献していく。
2024年03月28日