出光、重要鉱物資源事業参入へ グラフィネックス社へ出資

2024年04月04日

ゴムタイムス社

 出光興産は4月3日、豪州でグラファイト(黒鉛)事業を推進するグラフィネックス社へ出資したことを発表した。同社は同出資を通じ、重要鉱物資源事業への参入を目指す。
 グラフィネックス社は、クロイドンでグラファイト鉱山開発、タウンズビルで負極材製造を計画している。グラファイトの採掘・生産から負極材製造までの一貫事業体制構築を目指し、探鉱と鉱山開発、精錬の検討を進めている。
 グラファイトは、リチウムイオン電池の負極材材料として中⾧期的に大幅な需要増加と供給不足が見込まれる鉱物で、クイーンズランド州に豊富に賦存していると見込まれている。同社は同出資を通じ、カーボンニュートラルの実現に必要な電池材料の一つであるグラファイトの事業化可能性の検討を進め、将来的にクイーンズランド州で電池負極材材料の生産を目指す。
 同社は、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換をリードする豪州において、日系企業として事業基盤を有することをチャンスととらえている。45年にわたり豪州で行ってきた石炭鉱山操業の事業基盤を生かすことで、豪州のエネルギー転換に積極的に対応していくとともに、低炭素・脱炭素事業の創出に取り組んでいく。

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