日本ゼオン、MOUを締結 米国Visolis社と

2024年04月10日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは4月9日、2024年3月30日に米国のVisolis社とバイオイソプレンモノマーおよび持続可能な航空燃料(SAF)などの商業化を促進するためのMOU(基本合意書)を締結したと発表した。同社はCVCを運営する子会社Zeon Venturesを通して、2023年2月にVisolis社に投資したことを発表しており、今回の合意により持続可能な社会の実現に向けた取り組みが加速する。
 バイオイソプレンモノマーは、バイオイソプレンゴム(バイオIR)、バイオスチレン―イソプレン―スチレンブロック共重合体(バイオSIS)およびSAFなどの原料となり、同社が中期経営計画STAGE30の全社戦略で掲げるカーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現する「ものづくり」への転換の推進に大きく寄与することが期待される材料。バイオイソプレンモノマーおよびSAFは、Visolis社の特許取得済みの最先端技術を活用し、バイオマス原料を元に生物反応(発酵)と化学反応を組み合わせて製造される。なお、今回ゼオンは、Visolis社の独自技術で合成した、バイオイソプレンモノマーを用いたバイオSISの合成に世界で初めて成功した。同時にVisolis社はバイオイソプレンモノマーの製造能力を50倍スケールアップしている。
 今回の合意に基づき、両社では、今後バイオイソプレンモノマーおよびSAFなどの商業化の実現可能性を調査するとともに、同社では、バイオベース材料に対する高いニーズがある靴やタイヤなどの市場に対し、評価用製品サンプルの提案を開始する。
 同社は、今後も独創的な技術・製品・サービスを通して、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々のくらし」に貢献していく。

合成に成功したバイオエスアイエス

合成に成功したバイオエスアイエス

シート状に成型されたバイオエスアイエス

シート状に成型されたバイオエスアイエス

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