ブリヂストンは4月23日、同社内ベンチャーであるブリヂストンソフトロボティクスベンチャーズとクリエイター集団Konelが、未来体験を提供するための共創型プロジェクトを立ち上げたことを発表した。同プロジェクトでは、ゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「モーフ」を核に置いた無目的室「モーフ・イン」を5月17日から25日まで、東京都の表参道「seeen」にて設置する。
同社は、タイヤやホースの開発・生産におけるノウハウを活用したゴム人工筋肉(ラバーアクチュエーター)を用いて、ゴムの力を活かした柔らかいロボットで「ヒトとロボットの協働する柔らかな未来の実現」を目指し、幅広いパートナーとの共創をベースにソフトロボティクス事業のビジネスモデル探索を推進している。今回、先端技術を用いた「可能性の創造」を追求するクリエイター集団のKonelよりこのソフトロボティクス事業に共感いただき、共創を決定した。同プロジェクトでは、ソフトロボティクスが拡張するキーワードを「人とロボットとの歩み寄り」、つまり人とロボットが互いを信頼し委ね合う体験にあると仮設を立て、その未来の具現化を試みる。このプロジェクトを通じ、両社は社会や幅広いユーザーへの「ソフトロボティクス」という新しい選択肢の提案を加速させていく。
同プロジェクトの施策の一つとしてソフトロボティクス ベンチャーズとKonelは、柔らかいロボットに心身を委ねる体験型イベント「モーフ・イン」を試験的に展開する。同イベントのメイン会場にはブリヂストンのゴム人工筋肉を搭載した柔らかいロボット「モーフ」を設置している。このゴム人工筋肉には、生物の呼吸や潮の満ち引きなど自然や動物の動きをセンシングしたデータをインストールしており、柔らかいゴム人工筋肉の動きと生物の営みを反映した生のデータを組み合わせることで、生物ともロボットとも異なる「モーフ」ならではの息遣いを生み出す。「モーフ」によって体験者とロボットがお互いを委ね合い、普段は無意識に制御してしまう感情を開放する体験を提供することで、同社は人とロボットの新たな関係性を提案し、ソフトロボットハンド「TETOTE」や、「触れ合いを通し、人の心を動かすロボット」のプロトタイプ「umaru」に次ぐ、ウェルビーイングなど新たな領域の探索ならびに価値創造に挑戦する。さらに同プロジェクトは、ソフトロボティクスのさらなる発展やその未来に関するオープンコミュニケーションを生み出し、新たな共創パートナーとの機会創出も目指している。
同社は、今後もゴムの力を活用し「あなたのカタチに進化する」ソフトロボティクス事業を通じて、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」に掲げる「Empowerment すべての人が自分らしい毎日を歩める社会づくり」にコミットしていく。
2024年04月24日