UBE、DX推進加速 基幹システム全面刷新

2024年05月01日

ゴムタイムス社

 UBEは4月30日、基幹システムを全面刷新し、新たに「SAP S/4HANA Cloud」を導入、運用を開始したと発表した。
 同社グループは、「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学の会社」を実現・加速するために、技術力と革新力を機軸にデータやデジタル技術を最大限に活用し、ビジネス・プロセスの改革を進めている。DXを推進するに当たり、10の領域(Smart Factory、Digital Marketing、Velocity R&D、Digital Management、Digital SCM、Digital ESG、Digital Back Office、Digital HR、Digital Branding、Data Analytics&AI)を設定しており、その基盤となるのが基幹システム(ERP)であるSAP S/4HANA Cloud。導入については、2022年から構想策定を行い、計画よりも約4年前倒しで運用を開始した。
 同社グループは2000年に基幹部門業務(製造、販売、会計など)を支える管理システムとしてSAP R/3を導入した。その後、約20年に渡って運用してきたが、2027年のサポート終了が発表されたことを機に、DX推進を加速すべく、SAP S/4HANA Cloudへの移行を決定し、プロジェクトを発足した。
 導入の目的として、DX推進を加速するための基盤を構築、現行システム資産を利用しながら、新システムへの移行を効率的に実施、グローバル体制における業務標準化に向け、煩雑化していた各機能を整備といった3点を挙げている。
 現行システムの資産を活用し、新規導入と比較して約1年半という短期間でSAP S/4HANA Cloudへの移行プロジェクトを完遂した。さらに業務標準化の基盤を築くため、機能統廃合を行うとともに、SAP S/4HANA Cloudの新機能を活用し、データドリブンを進めている。
 同社グループではDX推進の動きをさらに加速させ、新たな事業価値を創造し提供するビジネスモデルへとつなげていく。また、DXをスペシャリティ化学の成⾧のための推進力として活用し、事業の効率化や生産の安定、品質の維持向上に取り組んでいく。

関連キーワード: ··

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー