エム・エーライフマテリアルズ 生分解性プラ使用不織布開発

2024年05月09日

ゴムタイムス社

 エム・エーライフマテリアルズは5月8日、グローバルでのホームコンポスト需要の拡大に向けて、一般家庭のコンポストで堆肥化できる生分解性プラスチックを使用したスパンボンド不織布を開発したと発表した。
 2024年内に本不織布(レギュラータイプおよび熱成型タイプ)の生産体制を確立し、食品に接触する飲料用フィルターや包装材料、農業資材など、各産業分野における展開を目指す。
 今回開発した生分解性プラの特徴は、28℃程度のホームコンポスト環境下で不織布が生分解される点。
 生分解性プラは、通常のプラスチックと同様の耐久性がありつつ、使用後は自然界に存在する微生物の働きにより、水と二酸化炭素にまで分解される性質を持っている。利用拡大されることで環境負荷低減につながることから、注目が高まっている素材で、生分解性プラが生分解性を発現する環境としてコンポスト、土壌環境、水環境などがあり、どの環境下で分解するかは生分解性プラの種類によって異なる。
 同社は、今後も環境負荷に配慮した素材の開発を進め、多くの産業への展開を目指していく。
 同社では、環境にやさしいスパンボンド不織布「エコライズ」を展開している。エコライズは、植物由来の生分解性プラスチックであるPLA(ポリ乳酸)を主原料としており、インダストリアルコンポスト条件下での生分解・堆肥化が可能。BPI(米)やTUV AUSTRIA(ベルギー)、JBPA(日)など国内外の認証機関の基準を満たし、「生分解性プラ」や「バイオマスプラ」に関する認証を取得している。
 高い均一性や通気性、柔軟性、熱プレスによる成型加工など多様な機能を付与できる特性は、お茶・コーヒーフィルターに使われる食品包装資材から農業・産業資材に至るまで幅広い分野で高く評価されている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー