藤倉コンポジットの24年3月期連結決算は、売上高が377億8500万円で前期比7・1%減、営業利益は36億2400万円で同18・2%減、経常利益は38億9800万円で同24・2%減、当期純利益は32億5200万円で同17・6%減となった。
セグメント別では、産業用資材は、売上高が217億7600万円で同2・9%減、営業利益は2億5800万円で同148・1%増。工業用品部門は、自動車関連部品の受注回復の兆しが見えるものの、国内は住宅設備関連の流通在庫過多の解消に至っておらず営業損失となったが、中国、米国における受注の回復と価格転嫁、固定費削減が進んだことにより増益となった。制御機器部門は、海外向け半導体市場は堅調に推移したが、国内向け半導体市場及び液晶市場の減産が続き、医療市場はコロナ禍で増産した医療機器の流通在庫過多の影響が継続し、減収減益となった。
引布加工品は、売上高が49億4900万円で同0・9%減、営業損失は4300万円(前年同期は4500万円の利益)。引布部門は、自動車メーカーの生産調整による影響があったが、電気・電子分野向けの部材や一般ゴム引布の建材用製品などが好調に推移し、また原材料費やエネルギー費などの価格転嫁が進んだことにより、増収増益となった。印刷材料部門は、事業撤退に伴い期中において販売終了となり、減収減益となった。加工品部門は、海外向け舶用品や防衛関連製品が堅調に推移したが、国内向け舶用品は低調に推移したことや販売費の増加により、増収減益となった。
スポーツ用品は、売上高が107億1400万円で同17・0%減、営業利益は39億8900万円で同16・6%減。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、ゴルフクラブ市場における世界的な流通在庫過多の影響が継続し、クラブメーカー向けの販売が減少となり産業用資材は減収減益減収減益となったが、世界のツアープロに愛用されている「VENTUS」、「SPEEDER NX」及び日米発売のアイアンモデル等の主力モデルがアフターマーケット市場で好調を継続し、依然高い利益率を維持している。アウトドア用品部門は、記録的な暖冬の影響によりバックカントリースキーなど冬物商品の動き出しが遅れ減収となったが、ハイキング・トレッキング市場で登山靴の主力モデル「C1_02S」が高いブランド力を維持し、加えて3月に春夏アイテムを予定通り販売開始した事により、増益となった。
25年3月期の連結業績予想は、売上高は392億円で前期比3・7%増、営業利益は39億円で同7・6%増、経常利益は43億円で同10・3%増、当期純利益は32億円で同1・6%減を見込んでいる。