ニッタは5月10日、石切山靖順社長らが出席し、24年3月期通期決算説明会を開催した。24年3月期通期売上高は886億900万円で前期比0・7%増、営業利益は44 億2100万円で同11・4%減、経常利益は120億700万円で同6・9%減、当期純利益は98億5700万円で同9・2%減となった。
24年3月期業績について石切山社長は「ホース・チューブ製品は一般産業向けの高付加価値製品の売上が大きく落ち込んだため、営業利益は低下した。一方、ベルトゴム製品や化工品、その他産業用製品事業の業績は堅調に推移し、ホース・チューブ製品の落ち込みをカバーした」と述べた。
セグメント別では、ベルトゴム製品事業の売上高は295億3500万円で同3・3%増、セグメント利益は34億3800万円で同10・1%増となった。国内では物流業界向けのベルト製品が堅調に推移したほか、リネン業界向けRFID製品が特需で好調だった。一方、海外では物流業界、繊維業界向けのベルト製品が低調に推移した。
ホース・チューブ製品事業の売上高は316億9700万円で同4・7%減、セグメント利益は700万円で同99・2%減。国内では自動車業界向けが半導体不足緩和に伴い回復傾向となったが、半導体製造装置向け製品が低調。海外は中国の建機向けのホースや自動車業界向けのメカトロ製品が低調だった。
化工品事業の売上高は118億2200万円で同1・9%増、セグメント利益は4億5400万円で同124・3%増。国内・海外ともメインの鉄道業界向けゴム製品が堅調に推移し、「売上、利益とも大きく改善している」(石切山社長)と説明した。海外では鉄道向けゴム製品に加え、OA機器向けのエラストマー製品も堅調だった。
その他産業用製品事業の売上高は114億7500万円で同9・8%増、セグメント利益は4億3800万円で同92・9%増。空調製品は半導体や電子部品、製薬業界等のクリーンルーム向けフィルタ製品や測定器の需要が好調に推移した。
25年3月期の連結業績予想は売上高が900億円で同1・6%増、営業利益は48億円で同8・6%増、経常利益は120億円で同0・1%減、当期純利益は100億円で同1・4%増を見込む。
25年3月期(今期)の設備投資額は約65億円(予定)を計画。24年3月期(前期)の
2024年05月13日