ランクセスは5月13日、持続可能な方法で製造したイオン交換樹脂のポートフォリオに「レバチットS1567スコープブルー」を追加したと発表した。「レバチットS1567スコープブルー」は、溶剤フリーのプロセスで製造した強酸性カチオン交換樹脂で、工業プラントや一般家庭用浄水フィルターのカートリッジで飲料水の軟化に使用されている。また、消毒剤に対する高い耐性が特長となっている。
同社は特に持続可能な製品に対して「スコープブルー」ラベルを付与している。「レバチットS1567スコープブルー」に使用されているモノマーは、再生可能原料、または廃棄物をベースとした原料油である、トール油脂肪酸から得られるスチレンであり、化石原料の90%以上を代替し、従来の樹脂と比較してカーボンフットプリントを最大76%削減することができる。
「レバチットS1567スコープブルー」を生産するドイツ・ビターフェルトの拠点では、今年の1月に、「スコープブルー」ブランド樹脂を提供するための要件の一つである、ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を取得した。
同社の液体高純化テクノロジーズビジネスユニット(LPT)では、2022年11月より従来のレバチット樹脂に加え、さまざまな「スコープブルー」ブランド製品を販売している。レバークーゼンのイオン交換樹脂生産拠点では、2022年初めにISCC PLUS認証を取得した。現在、アクリレートをベースとした3種類の弱酸性カチオン(WAC)交換樹脂と、ポリスチレンをベースとした強酸性カチオン(SAC)交換樹脂を製造している。
「スコープブルー」は、持続可能な原料の含有量が50%以上の製品、またはカーボンフットプリントが従来の製品と比較して50%以上削減された製品を示す、同社のブランドラベル。マスバランス方式を用いて算出されたこれらの製品は、従来の製品と化学的に同一であり、既存の設備やシステムを変更せずに使用することができる。
2024年05月14日